公益財団法人 日本伝承染織振興会

日本伝承・染織振興会の設立趣旨

日本伝承染織振興会は、日本の伝統的染織文化を伝えていくため、染織品の収集や製作技術についての調査、収集作品の展示を行い、大勢の人々の理解を求めていくことを目的として、昭和47年に発足しました。
日本のいにしえからの染織文化を知る染織品や諸資料は既設の博物館などで整理、展観がなされ、また研究もおこなわれています。しかし、近代についてはまだ保存、記録は手薄のように思います。
今日にみられる伝統染織は封建社会またはそれ以前に端を発して、支配層の庇護などを得たりして育成されました。経験と勘、そして自然や社会の様式と深く関連しながら伝えられてきました。そして、諸般の急速な近代化の中にあってもなお脈々と受け継がれています。これは日本人の特有な審美性の一面ともいえます。今日のグローバル化の中で、自国の文化の正しい知識と理解は重要性を増してきました。
日本の土壌ではぐくまれた染織品の優秀さは世界に認められています。しかし今日、技術伝承者の高齢化と後継者の育成、そして伝統的生産方法の検討など多くの問題があります。
染織関係をはじめ種々の伝統産業の存立を窮地に追い込んでいる現在の状態を考える時、その仕事を正しく評価し、後世に伝える事を、我々の責任として強く感じます。これがこの会の設立のちからになりました。
この趣旨に皆様のご理解とご声援を戴きたいと思います。